イベント4.16【昭和の住宅de野良IT】〜浮世絵と神奈川宿

この絵を見たことはありますか?

神奈川沖浪裏

 これは葛飾北斎の「富嶽三十六景」の中の一作である「神奈川沖浪裏」です。「凱風快晴」と並んで、葛飾北斎の代表作でもあるこの作品は、日本美術史においても最も有名な風景画の一つであることは疑いようがありません。また、この作品はゴッホなどの西洋のアーティストたちにも多大なる影響を与えています。

この絵と神奈川の関連性

 最初に白けることを書いてしまいますが、「神奈川沖浪裏」という名前のこの絵が書かれた場所は、正確な場所は判明していませんが、房総半島だと言われています。房総半島から江戸湾ないしは浦賀水道あたりの海と、そこを通る船が描かれているというのが定説のようです。確かに神奈川沖を一望できる高島台から見ても、富士山の方向には海はありませんし、旧東海道より内陸側が見えるので海があったとは考えられません。一方で、神奈川沖浪裏という舞台は変わらない事実です。高島台を訪れたみなさんが見る景色は、北斎が神奈川沖浪裏を書く際の景色を別方向からみたものなのです。

心のなかの北斎に思いを馳せる

 僕が思うに、史実は正誤があったとしても、歴史には正解はありません。北斎がどのように景色を見て、解釈し表現したかというのは、北斎以外の人間には絶対の正解なんてものはありません。特に絵画は目の前に同じ景色が広がっているとしたら、そこに込められたものを自分なりに解釈するという楽しみ方ができるものでしょう。北斎が書いた舞台を別方面から見てみるというのは、新しい何かを発見する触媒となりうるのではないでしょうか?

歌川広重の神奈川宿

東海道五十三次神奈川宿

 こちらは正真正銘の神奈川宿が舞台の浮世絵である、歌川広重の「東海道五十三次」の神奈川宿です。高島台の麓をたどるように、西側から南側へ東海道が通っていました。そこには日本橋から数えて3つ目の宿場町である神奈川宿があり、これはその絵です。もともと神奈川宿は風光明媚な場所として有名であり、東海道中膝栗毛にも登場する場所です。歌川広重の神奈川宿の絵は「台之景」というタイトルであり、これは今回のイベントの舞台である高島台付近からの景色であったことは間違いないでしょう。

歴史と野良

 ここまで野良ITとは全く関係ない記事であったわけですが、歴史と野良ITは全く関係なく、僕の個人的な趣味でこの記事を書いていたわけではありません。
 野良ITの根本は「屋内においては得られない刺激を得る」ところが重要であり、景色を肌身で感じるというのは欠かせない要素であります。
 ぜひとも4月16日のイベントでは、みなさんが歴史に触れることで普段感じない刺激を得て、新しい着想が生まれることを願っています。

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NORA ITの初心者。 アウトドアとは殆ど無縁の生活を送ってきたが、憧れるのはログハウスでハンモックにぶら下がりながら本を読む生活という矛盾を抱えている。